枕飾り/安心典礼（川崎市宮前区/高津区,多摩区)

枕飾りは、故人の遺体を納棺・葬式前に安置する際、遺体の枕元あるいはそのそばに置く簡略祭壇です。宗教宗派によって様々な違いがあります。一般的な仏式では小机の上に白布を掛け、蝋燭を灯明として灯し、鈴(りん)や香炉・線香を置きます。白い生花を中心とする花を飾ることも多いです。一膳飯(枕飯)や枕団子、水を供えますが、浄土真宗では故人は亡くなった時点で既に成仏したとする信仰のため食物は供えません。神式では、灯明を灯し水を供えることは共通ですが、鈴や線香、一膳飯や枕団子の代わりに洗米やお神酒、塩を供えます。花よりも榊(さかき)を生けた花瓶が好んで置かれます。キリスト教式では本来枕飾りの慣わしはありませんが、日本では多く枕飾りを設けます。こちらも一般的には灯明を灯し、十字架や聖書、白い洋花の生花を中心とする花が置かれ、水を供えておきます。カトリックでは聖油壺やパンが供えられることもあります。葬儀社で準備してもらえるのは一般的な仏式のスタイル用のものが多いので、故人や遺族が他の宗教宗派を信仰している場合は、万一に備えて必要なものが準備できるよう、普段から気を配っておくことも大切です。